第3杯 エアプデッキ杯
前回大会の模様はこちら
注意:この記事にはデッキに対する数々の暴言や文句が飛び出します。不快な方はブラウザバックしてください。
なお、それらの暴言は特定の個人を貶めるものではありません。
開会宣言
デュエマに出会ってから今まで、我々はいくつものデッキを作ってきた。それこそ環境デッキからファンデッキ、はたまたネタデッキまで。
しかし、それらのデッキには一つ共通点があった。それは作る際、作った後問わず常に考察を続け、様々なデッキと対戦し、そして改築してより良いものにしていったのだ。
いつの間にか自分のデッキには数々の努力の跡が残っていた。そんな折、一人の男がこう言った
「このデッキのことを”わかってない奴”が組んだようなデッキで戦ってみないか?」
こうして、大会史上もっとも苛烈な大会が幕を開けた。
まさか、あのような惨状になるとは。この時はまだ誰も考えていなかった・・・
今回のルール
今回の大会はエアプデッキ杯!主催であるチーズ氏が参加者の望んだデッキを「何か違うんだよな・・・」というレシピにして返却し、そのデッキで戦うぞ。
これは紙屑
そんなルールなので詳しい縛り解説もデッキ考察も無し!次のページから早速デッキ紹介に移ろう。
デッキレシピ
ということで、大会当日に送られてきたデッキがこれだ。
デッキ名『極ソ・龍覇 ヘルボロフ』
もう見ただけでめまいがするデッキレシピだ。真っ先に目につくブラックロ4枚、そして見つからないインフェルノサイン。強気すぎるテンザン4枚。ツッコミ所をあげたらキリがないので、1枚ずつ解説していく。
『ゲオルグ・バーボシュタイン/ゴースト・タッチ』2枚:初動として悪くない選択。トリガーとしても優秀な上、ウェルカムヘルでの蘇生、ホネンビーやデーモン閣下での回収も見込める(入っていればの話だが)
『ボーンおどり・チャージャー』4枚:墓地を肥やしながら3→5に繋げる良カード。問題は5コスのクリーチャーがニンジャリバンしか居ないことだが。
『龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢』2枚:黒いデッキには定番で入っているこのカード、しかしことヘルボロフではあまりにも弱い。除去も墓地肥やしもヘルボとウェルカムヘルがやってくれるんだよ。
『爆撃男』4枚:問題児その1。出現時効果が何もない上に、破壊時効果も僅か-2000とあまりにも効果がショボすぎる。ウィニーでビートダウンするならともかく、7コストのドラグナーをメインとしたデッキに入れるような代物じゃない。
『滑空男』2枚:問題児その2。破壊時効果は爆撃男よりも多少はマシだが、それでも弱すぎる。どうせ最速で効果を使えるターンは変わらないんだから解体ジェニーを入れろってんだ。
『凶鬼93号 ジャジャン/冥界からの重低音』2枚:問題児その3。どうしてそんなに破壊時効果持ちを入れるんだ、あまりにも使い勝手が悪すぎる。肝心の効果もタイガニトロが弱体化したような効果で、使いどころがない。
『不吉の悪魔龍 テンザン』4枚:問題児その4にして最大の問題児。墓地を肥やす以外に役割が無い。デッドゾーンに侵略することによってデメリット効果を無効化できるが、そうしたところで何になるというのか。こんなのが4枚も入っていたらゲームにならない。
『闇の破壊神ゼオス』2枚:継続的なリソース確保に優れている上、打点も高い。良いカードではあるが、他のカードが手札にあっても嬉しくないカードばかりでは魅力も半減。
『九番目の旧王』4枚:強いトリガーではあるが過信は禁物。4枚も入れるようなカードではない。
『龍覇 ニンジャリバン』4枚:言わずと知れたヘルボロフの相棒。グリーネを出せばヘルボロフに繋がるため是非とも採用したい所。(グリーネを入れていたらの話)
『S級不死 デッドゾーン』2枚:ヘルボロフやテンザンから乗れる3打点。このデッキにおいてはそれ以上の価値は無い。
『地獄門デス・ゲート』4枚:問題児その5。不確定すぎる上に呪文だから回収もままならない。デッキに入れるまでは強いカード。
<超次元ゾーン>
『龍魂城閣 レッドゥル』1枚:ヘルボロフやニンジャリバンを走らせる便利カード。1枚か2枚かは宗派によって違うものの、選択肢を広げたいなら気合の1枚採用の方がベター。
『龍魂宮殿 ブラックロ』4枚:問題児その6。ハンデスはメインデッキで十分できるだろうが、そのゴーストタッチは飾りか!?何が悲しくてこんなの4枚も入れるんだか。
『悪夢卍 ミガワリ』1枚:破壊耐性持ちで山札回復も可能な便利屋。百発マグナムとの相性抜群(入れていたらの話)
『極魔王殿 ウェルカム・ヘル』1枚:ヘルボロフから出すカードと言えばこいつ。表も裏も非常に強力なはずだが・・・出せるクリーチャーが軒並み弱くては話にならない。
『超魔界楼 ヘル・オア・ヘル』1枚:強力なフィニッシャーだ。(出てくるクリーチャーが強ければの話)
・・・なぁにこれぇ、デッキがちぐはぐじゃないか。これでどうやって戦っていけばいいんだ・・・とまあ、レシピを眺めているだけでため息が出てきそうなデッキ、もとい紙束・・・もといデータ束を持って大会に臨むのだった。
大会開始!
大会当日の22:00、例のごとくDiscordに集まったのは計4人。
出前氏、ハルプブ氏、私ことフナ少佐、そして主催でありデッキ制作者のチーズ氏だ。
チーズ氏はデッキ制作者のため、対戦はチーズ氏を除いた3人で行った。
私以外の3名の紹介はこちら
参加者が少なかったので総当たりで行った。私の対戦の模様を相手のデッキと共にまとめておく。
1回戦
対戦相手:出前氏
デッキ:蒼龍コントロール
また、ダイスベガスにデッキコンセプトを引っ張られてブーストが削れてしまった。蒼龍コントロールはトリガービートではないのだが・・・
ヴィルヘルムとニコル・ボーラスさえ出ればゲームに勝てると勘違いしている蒼龍コントロール。圧倒的にフィニッシャーが足りない、MTGではないので二コルでゲームは終わらない。
片やブースト不足、片や除去と大型ハンデス不足によりとてつもない泥仕合が展開された。テンザンでのアタックに成功するもトリガーの蒼龍でカウンターを受ける。次のターンにヘルボロフの着地に成功するも、ウェルカムヘルを出す余裕が無かったためヘル・オア・ヘルを出して龍解させる。とはいえデスシラズ∞で出てくるクリーチャーが強くないため、攻めきれずに敗北。
2回戦
対戦相手:ハルプブ氏
デッキ:鬼エンドカウンター
邪王門で出したら強いカードを入れまくったせいで邪王門以外の択がほとんど無くなったデッキ。邪王門を打つためのファントムベール採用と、ちぐはぐさが目立つ。
最速でタイガニトロを立てられ、墓地回収の乏しいこちらは苦し紛れにテンザン→デッドゾーンでTブレイクを決める。その後はお互い決め手に欠く中、再度ヘル・オア・ヘルの龍解に成功。アタックをするも、墓地のクリーチャーをすべて出してしまったため、オブザ08号の出現時効果が不発に終わってしまう。盤面の処理ができないまま邪王門からのじーさんでしのがれて負け。
大会成績
多種多様なツッコミ溢れる大会も終わり、結果はこうなった。
優勝:ハルプブ氏
デッキ名:ゴミエンドカウンター
成績:2勝0敗
周囲が軒並み打点不足に悩まされた結果、デーモンハンドと大差ない百鬼の邪王門を振り回すだけで強かった。
どうしてそっちにはタイガニトロが入ってるんだ、こっちに寄越せ。
準優勝:出前氏
デッキ名:ク蒼龍コントロール
成績:1勝1敗
沢山入ってるから二コルもヴィルも出しやすい。とはいえやっぱり先に繋がるものが無いので邪王門を突破するまでは至らず。多色比率がおかしいのでなかなか5色揃わない点も敗因か。
3位:フナ少佐
デッキ名:極ソ・龍覇 ヘルボロフ
成績:0勝2敗
墓地は肥えれどクリーチャーは落ちず。ロクなハンデスができないのに相手のハンデスはぶっ刺さる。挙句にデスゲートが弱い。結局ウェルカムヘルは1度も出せなかった。
何より1番邪魔なカードがヘルボロフだった悲しみ。カードパワーで押すデッキではないため、バランスが崩れるといともたやすく瓦解してしまう。
総括
あまりにも悲惨なデータ束を握らされたせいか、対戦中に言いようのない謎の怒りに襲われることもあり、波乱の大会だったと言える。人の心というものはデッキ1つで動かせるものなのかと新しい知見を得たとともに2度とこんな大会には出るものかと固く心に誓った。
筆者あとがき
これらのデッキたちには”デッキ制作中に誰もが陥る可能性がある間違い”がちりばめられています。クソデッキたちを嘲り、笑うのも良いですが、自分が二の轍を踏まぬようこれからも真摯にデッキに向き合っていきたいものですね。
また、ヘルボロフデッキ記事を執筆するにあたっても、このようなデッキが生まれることのないよう細心の注意を払ってヘルボロフ考察を進めていくよう邁進してまいりますので応援のほどよろしくお願いします。
次回は「第4杯 ヘルボロフ杯」でお会いしましょう。