Vault杯について
オンラインでデュエル・マスターズの対戦ができる”DMVault”というサイトがある。このサイトを利用してオモシロデッキ大会を定期的に開こうと考えた男がいた・・・
とまあ仰々しく書き出してみましたが、要は「普段活躍し無さそうなカードを活躍させれるような変則ルールで身内大会を開こう」という発想の元生まれ、評判が良かったので定期的に開かれるようになったDIscord内での身内大会の模様をお伝えする記事となってます。この大会は現在週1で主催者を変えながら開催されていますので、それに合わせて週1間隔で更新していこうと思っております。
今回のルール
記念すべき第1回大会のルールはサスペンス様礼賛デッキ杯!『「呪」の頂き サスペンス』を活かしたデッキで争うぞ!詳しい縛りは以下の通りだ
- 『「呪」の頂き サスペンス』をデッキに4枚投入
- 『インビンシブル・フォートレス』を1枚以上投入
- 『ティラノ・リンク・ノヴァ』を1枚以上投入
- 呪文を8枚以上投入
相手のデッキに必ず超強力呪文が2枚、そして最低でも呪文が8枚入っているためサスペンスの効果がいかんなく発揮されるルールとなっている。いかにサスペンスを早期に出せるかが勝負の分かれ目となるだろう。
これをふまえてデッキの考察を行っていくぞ
デッキ考察
何といってもこのルールの最大の特徴は強力な呪文が最低でも2枚は入っているということだ。当然、これらを踏み倒して唱えれるようなデッキを組むことが最適解のようにも見える。特に十王編で新登場した『キング・マニフェスト』はうってつけと言えるだろう、このカードならサスペンスも活用できて強力なデッキになるはずだ。しかし、この戦法には大きな落とし穴がある。それは・・・
デッキの大半を強力なカードにしなければならず、相手のサスペンスによる被害が大きくなってしまう
という点だ。そう、サスペンスを使うのは自分だけではない、自分が唱えて嬉しい呪文は当然、相手が唱えても嬉しい。マニフェストを軸に据えたデッキを作ると、デッキパワーを上げれば上げるだけリスクも大きなデッキになってしまうのだ。
聡明な読者の中には「デッキ内のカードの殆どがクリーチャーで構成されたマニフェストデッキを作ればいいんじゃないか?」と考えた方も居るだろう。しかし、ここでこの変則ルールの”デッキ内に呪文は8枚以上”という縛りが壁となって立ちはだかる。この8枚の呪文を強くすれば大きなリスクを背負うハメになるが、弱くすればマニフェストが外れる可能性をむやみに上げることになる。
では、サスペンスを完全に無視したデッキを作るのはどうだろうか、これもまた難しい。この行為は言い換えれば”40枚のデッキのうち6枚をバニラ同然のカードで構築する”ということになる。これはデッキのパワーを大きく損なうことになってしまう、これまた難しい。何か、もう少し出しやすいサスペンスがあれば話は違ってくるのだが・・・
あった
革命チェンジで早期に出せて、なおかつ相手の呪文を唱える効果。まさに小さいサスペンスと言っても過言ではない性能(サスペンスよりも強い)この天革ミラクルスターを中心にデッキを考えていきます。
デッキレシピ
ということで私が大会に持っていくことにしたデッキがこれだ
まず、天革ミラクルスターを軸にデッキを組む以上どうしてもインビンシブルフォートレスとティラノリンクノヴァの2枚は邪魔になってしまう。そこでその二枚を活かすことを諦め、38枚での構築を考えることにした。まず考えるべきは残り6枚の呪文を何にするかだ。あまりにも強力な呪文だと相手のサスペンスによってこちらが被害を被ってしまう。そこで採用することにしたのが『凄腕プロジューサー/リンゴ娘はさんにんっ子』と『戦慄のプレリュード』だ。リンゴ娘の呪文面の効果はたとえ相手が唱えたとしてもジューサーが自分の場に出てくるので、相手に唱えられることによる被害は完全に0に抑え込める。なおかつ自分で唱えても強力な効果であるため4枚投入以外の選択肢が無い、まさにルールを逆手に取った採用である。
プレリュードに関しても同様で、このカードが相手に唱えられる状況は、既に相手がサスペンスを召喚しているときであり、プレリュードを唱えたとしてもその後の展開が難しく有効に使えないであろうと考えられる。
上記の2カードの採用により相手のデッキのサスペンスを最大限無力化することに成功した。残りのカードについても採用理由を簡単に解説していく。
『電脳甲冑アナリス』4枚:呪文ではない2コスブーストカード、後半に来てもドローとして活用できる。
『霞み妖精ジャスミン』4枚:こちらも呪文ではない2コストブースト、3コストのカードがプレリュードのみなので、2→4のブーストは絶対に決めたいのでこちらも4枚。
『獣軍隊 ヤドック』3枚:対戦相手がサスペンスを踏み倒してくることは容易に想像できるので、対策として採用。ツネキンにしなかった理由は謎です単色の比率を上げたかったから。
『kβバライフ』2枚:呪文ではないトリガーとして採用2→4→6→8と繋いでゴスペルやサスペンスを出すために4コス以上のブーストカードを多めに採用。
『ウマキン☆プロジェクト』3枚:言わずと知れたパワーカード、ブーストして減った手札を補充してくれる他、打点要因にもなってくれる。
『音感の精霊龍 エメラルーダ』2枚:革命チェンジ元。当然盾交換も優秀で、ここでリンゴ娘やカーネルを引き当てると後が楽になる。
『青寂の精霊龍 カーネル』3枚:こちらも革命チェンジ元。相手のデッキにスピードアタッカーは殆どいないと考えていたため、カーネルの効果は刺さりが良いと予想。
『百族の長 プチョヘンザ』2枚:オニカマスを処理する手段が無かったため、採用。それ以外の用途はいまいち考えていなかった模様。
『信託の王 ゴスペル』2枚:こちらもジェネリックサスペンスとして採用。相手の強力呪文を狙う。一応天革ミラクルスターに革命チェンジできる。
<GRゾーン>
『サザン・エー』2枚:言わずと知れた強力ドロー、これで革命チェンジ先を引っ張ってくる。
『クリスマⅢ』2枚:こちらも有名、ブーストもマナ回収も優秀。
『続召の意志 マーチス』2枚:GRゾーンの圧縮、他に採用候補が無かったため。
『ウォルナⅣ』2枚:汎用除去として採用。
『天啓 CXー20』2枚:サザンエー同様ドローソース。
『煌銀河 サヴァクティス』2枚:革命チェンジ元として。
マナカーブもきれいでしっかりメタを読み対策も講じた。このデッキで私は優勝すべく大会当日を待ちました。そして大会当日・・・
大会開始!
大会当日の22:00、Discordに集まったのは計5人。簡単に紹介していく
- チーズ氏:今大会の主催、並びにVault杯発案者。私をデュエマに誘った張本人でもある。主に中速のビートダウンを好んで使う。今1番使うデッキは”モルネク”
- 出前氏:WIXOSSをやっていた所をチーズ氏に誘われデュエマを始める、デュエマ歴は私と同じくらい。主にコントロールデッキを好むが、ジョーカーズもよく使う。今1番使うデッキは”バーンメア”
- HALLPBE.S氏(以下ハルプブ氏):超天編からデュエマを始めたものの、現時点でCS優勝1回(シールド)、ベスト4 2回(2ブロック)の実力者。オールマイティにデッキを使うが、ビートダウンをよく使う。今1番使うデッキは”邪王門カウンター”
- TRIAL氏(以下トライアル氏):デュエマを始めて最初に組んだデッキが”キクチVチャロン”とかなりの地雷好きDMP、彼と対戦すると3回に1回は悲鳴が上がる。光文明を親の仇がごとく嫌っている。今1番使うデッキは”赤単ブランド”
以上4名に私を加えた計5人で争うサスペンス杯、総当たりで行ったので私の対戦の様子を細かく解説しようと思ったのだが・・・実はこのサスペンス杯、数か月前に行われたので当時の状況を細かく覚えていませんm(__)m
次回からは対戦の様子も細かく記事にしていこうと思ってるので、今回はリザルトと参加者それぞれのデッキレシピだけでご容赦いただきたい。
大会成績
優勝:出前氏
デッキ名:バーンメアサスペンス
成績:4勝0敗
ダンダルダでジョラゴンJoeを戻すとゼニス・シンフォニーが唱えれることを利用したバーンメアデッキが見事優勝。サスペンス、インビンシブル、ノヴァの全てが無駄になっておらず、バーンメアとムシムシノンノンで呪文の枚数も確保されるというまさに優勝の名にふさわしいデッキ。
準優勝:フナ少佐
デッキ名:3cミラクルスター
成績:3勝1敗
はい、私です。惜しくもバーンメアに敗れ準優勝、発想は悪くなかったがバーンメアの柔軟性にやられてしまったといったところか。
3位:ハルプブ氏
デッキ名:ゼロルピアループ
成績:2勝2敗
ジョー星で無色と化したデドダムをゼロルピアで軽減することにより大量にマナブーストし、ウィズレックでプレリュードを打ちまくってサスペンスを出すデッキ。ジョー星の通りが普通の環境よりも悪かったのが痛い所、更に相手がプレリュードを持っていた場合ジョー星を利用されてしまうのもウィークポイントか。
4位:トライアル氏
デッキ名:ターボサスペンス
成績:1勝3敗
ドルツヴァイでブーストし、サスペンスの召喚を狙う王道デッキ。本人がビッグマナ系統のデッキを組んだことが無く、更に強力な呪文の採用がためらわれるルールが痛手となり成績は振るわなかった。今後の躍進に期待
5位:チーズ氏
デッキ名:シンフォニーサスペンス
成績:0勝4敗
アツトでドレッド・ブラッドを墓地へ送り、アタック時にゼニス・シンフォニーを唱えてサスペンスを出すデッキ。構築は奇麗だったがヤドックがぶっ刺さったりアツトがドルツヴァイの餌になったりして結果は全敗。チーズ氏いわく「緑入れてビックリ・イリュージョンを採用すべきだった」とのこと
総括
サスペンスを出す以外のフィニッシュ手段を持っているデッキが順当に勝ちを拾っていった印象。やはりサスペンスのカードパワー不足が故と言ったところか。
誰かしら自分と同じタイプのデッキを組んでくると思っていたものの5人全員個性に富んだデッキを組んできて非常に盛り上がったため、初開催となったVault大会は大成功と言えるだろう。
筆者あとがき
今回は身内Vault杯が定期化したきっかけとも言える大会の模様をお見せしました。組んだ当初は「これは優勝しちゃうなぁ~ルールの穴付いたみたいで申し訳ないなぁ~」などど思っておりましたがまさかの準優勝、ジョーカーズには勝てなかったよ・・・
この身内Vault杯は週1で行われているため、この記事も週1更新、土曜日の恒例記事にしていきたいなぁと思っています。また、今後はデッキ制作者の一言コメントや、大会名場面なども載せていけたらなぁと思ってます。
それでは次回「第2杯 コモン縛り殿堂ゼロ杯」でお会いしましょう。